最高裁判所第三小法廷 昭和35年(オ)213号 判決 1962年5月29日
主文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人らの負担とする。
理由
上告代理人桐生浪男の上告理由一について。
所論は、訴外大八木喜代治の当事者訴訟参加に関し、民訴七一条の法意上、参加許否の裁判が未確定の間は被参加訴訟の判決をすることができないのに、原審が論旨に指摘する当事者参加の申出につきその許否の裁判の確定を待たずして判決したのは違法であるというけれども、所論は、上告人ら自身にとつて何ら上訴の利益なき主張であるから上告適法の理由とならない。
同二について。
所論は原審において主張なくその判断を経ない事実を主張し原審の判断遺脱、理由不備、判判違反をいうものであるからすべて採用することができない。
よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。
(裁判長裁判官 垂水克己 裁判官 河村又介 裁判官 石坂修一 裁判官 五鬼上堅磐 裁判官 横田正俊)