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最高裁判所第三小法廷 昭和45年(あ)2031号 決定 1972年3月28日

主文

本件上告を棄却する。

理由

弁護人椎木緑司の上告趣意は、単なる法令違反、事実誤認、量刑不当の主張であって、刑訴法四〇五条の上告理由にあたらない(道路交通法一一七条の罪の成立に必要な事実の認識は、必ずしも確定的な認識であることを要せず、未必的な認識でも足りる旨の原審の判断は相当である。昭和三七年(あ)第一六九〇号同四〇年一〇月二七日大法廷判決、刑集一九巻七号七七三頁参照)。また、記録を調べても、同法四一一条を適用すベきものとは認められない。

よって、同法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 下村三郎 裁判官 田中二郎 裁判官 関根小郷 裁判官 天野武一 裁判官 坂本吉勝)

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