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最高裁判所第三小法廷 昭和45年(オ)362号 判決 1970年10月13日

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理由

上告代理人椎木緑司の上告理由第一点について。

上告人が第一審判決添付別紙目録第一の一ないし七の各土地をそれぞれ前主から売買によつて取得したとの事実は認められない旨の原審の判断および訴外冨士野ヌウが右各土地をそれぞれ前主から買い受けたものである旨の原審の判断は、挙示する証拠関係および説示に照らし、首肯することができ、原判決に所論の違法は認められない。所論は、ひつきよう、原審の認定しない事実をも合わせ主張して、原審の専権に属する証拠の取捨、事実の認定を非難するに帰し、論旨は採用することができない。

同第二点について。

第一審において反訴を提起していた当事者が、控訴審においてその反訴を変更する場合には、その請求の基礎が同一であれば、足りるのであつて、相手方の同意を要しないのであるから、本件反訴の変更は適法である旨の原審の判断は、正当として是認できる。したがつて、原判決に所論の違法はなく、論旨は採用することができない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 飯村義美 裁判官 下村三郎 裁判官 松本正雄 裁判官 関根小郷)

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