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最高裁判所第三小法廷 昭和47年(オ)897号 判決 1974年11月05日

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理由

上告代理人水田耕一、同村田武の上告理由第一点について。

原判決(その引用する第一審判決を含む。以下同じ。)は、本件信用保証委託約定書六条一、二項の約定が、上告人が債務を弁済した場合において、その求償権及び代位の範囲を第三者との関係についても定めたものではなく、単に保証人との間において上告人に負担部分がない旨を定めたものと解するほかないとしたものであつて、右判断は正当として是認することができる。原判決に所論の違法はなく、論旨は採用することができない。

同第二点について。

原審が適法に確定した事実関係のもとにおいて、債務者及び保証人と上告人との間で上告人の代位弁済による求償債権の損害金について法定利息と異なる約定をしても、上告人は右約定をもつて第三者に対抗することができないとした原審の判断は、正当である。原判決に所論の違法はなく、論旨は採用することができない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 高辻正己 裁判官 関根小郷 裁判官 天野武一 裁判官 坂本吉勝 裁判官 江里口清雄)

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