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最高裁判所第三小法廷 昭和49年(行ツ)90号 判決 1976年3月30日

上告人 山本豊 <ほか一三〇名>

右全員訴訟代理人弁護士 馬淵正己

被上告人 広島市長 荒木武

右訴訟代理人弁護士 中川鼎

宗政美三

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理由

上告代理人馬淵正己の上告理由について

地方自治法二四二条の二所定のいわゆる住民訴訟の対象となるものは同法二四二条一項所定の地方公共団体の執行機関又は職員による同項所定の一定の財務会計上の違法な行為又は怠る事実に限られるものであり、これと同旨の見解のもとに、被上告人が広島平和記念都市建設事業東部復興土地区画整理事業の施行者としてした各行為の取消しを求める本件訴えが同法二四二条の二に定める住民訴訟の定型に該当せず、これを不適法であるとした原審の判断は、正当として是認することができる。原判決に所論の違法はなく、論旨は採用することができない。

よって、行政事件訴訟法七条、民訴法四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 高辻正己 裁判官 天野武一 裁判官 江里口清雄 裁判官 服部高顯)

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