大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和23(れ)1784 判決

主 文

原判決を破毀する。

本件を高松高等裁判所に差し戻す。

理 由

弁護人井上卓一同田中義明の上告趣意は末尾に添附した別紙書面記載の通りであ

る。

弁護人井上卓一の上告趣意について。

しかし法律上刑の減軽をなすべき場合は、減軽をなすべき原因が数個ある場合に

おいても一個の場合と同様に一回だけ減軽するものであることは、刑法第六八条に

「法律に依り刑を減軽す可き一個又は数個の原因あるときは左の例に依る」と規定

し、各種の刑に付き減刑の例を示しているが減軽の原因が一個の場合と数個の場合

とを区別していないことによつて明白である。なお減軽は法定刑を基本としてなす

べきものであつて、量定刑を基本としてなすべきものでないことは、同条により自

ら明白である。論旨は独自の見解によるものであつて採用できない。論旨は理由が

ない。

弁護人田中義明の上告趣意について。

原判決は挙示の各証拠を綜合して判示事実を認定したものであるが、原審におい

ては綜合証拠中の薬包及び杯について適法の証拠調をした形跡のないことは所論の

通りである。従つて原判決は採証法則に違背したものであり、其違背は判決に影響

を及ぼすものであるから、破毀を免れない。論旨は理由がある。

よつて刑事訴訟法施行法第二条旧刑事訴訟法第四四七条同第四四八条の二により

主文のとおり判決する。

以上は裁判官全員一致の意見である。

検察官 長谷川瀏関与

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昭和二四年三月二九日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 穂 積 重 遠

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