最高裁判所第三小法廷 昭和23(れ)2017 判決
主 文
本件上告を棄却する。
理 由
弁護人遠藤良平の上告趣旨は「原判決に於ては弁護人において中止未遂の事実上
の主張ありたるに対して法条の適用中に於てこれが判断をしめさぬ、これは刑事訴
訟法第三六〇条第二項の規定に違反するもので判断遺脱である」というのである。
しかし原審の認定したクロールエチールの買入、A、B、C等を仲間に引入れた
事実、日本刀の入手等によつて既に予備としては既遂になつて居るのである、従つ
て其以後の行為を中止したからといつて未遂にはならない、原審が中止未遂の法条
を適用しなかつたのは当然である、なお原審公判調書を見ても弁護人が所論の様な
主張をした形跡はないから原判決に旧刑事訴訟法第三六〇条第二項違反はない。論
旨は理由がない。
よつて旧刑事訴訟法第四四六条に従い主文のとおり判決する。
以上は当小法廷裁判官全員一致の意見である。
検察官 長谷川瀏関与
昭和二四年五月一七日
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎
裁判官 井 上 登
裁判官 島 保
裁判官 河 村 又 介
裁判官 穂 積 重 遠
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