大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和23(れ)420 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人佐久間渡の上告趣意について、

論旨は、被告人が賍物を売買して取得した金額は、差引二万円であるのに、原判

決が二万二千百円の没収を言渡したのは違法である、という主張に帰する。成程原

判示第三の、被告人が昭和二十二年六月三十日故買した葉煙草六俵分の売却によつ

て利得した金額は、所論の通り二万円であること、原判決引用の証拠によつて明で

あるが、原判決が没収を言渡した前記金額の中には、その外に尚、判示第一の、被

告人が同年六月十日頃故買した葉煙草二俵分の対価をも含んでいるのであるから、

没収を言渡された金額が右の二万円を超過するのは当然である。原判決は、押収の

現金二万二千百円は本件第一、第三の犯行により得たる物件の対価と認めて没収す

る、というだけで、判示第一の二俵分の故買によつて取得した金額を、如何なる証

拠によつて認定したかを明かにしていないけれども、没収すべき物及びその数量を

如何なる証拠によつて認定したかを判示する必要はない(昭和二三年(れ)第五四

五号、同年一一月一八日言渡最高裁判所第一小法廷判決参照)から、原判決には所

論のような違法はない。論旨は理由がない。

(第一審公判廷における被告人の供述によれば、二回に亘つて故買した葉煙草八

俵分の故買代金は合計四万六千九百円、その売却代金七万一千円、利益金二万四千

百円、その中から運搬人Aに千六百円与えたので差引残金二万二千五百円であるが、

その中二万二千百円を警察に提出した、という)。

右の理由により刑事訴訟法第四百四十六条に従い主文のとおり判決する。

以上は裁判官全員一致の意見によるものである。

検察官 宮本増蔵関与

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昭和二三年一二月二四日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

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