大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和23(れ)725 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人Aの上告趣意は末尾に添附した別紙書面記載の通りである。

原審公判調書によれば、被告人は犯行当時神経衰弱であつた旨を供述しているこ

とがわかる。しかしそれだけでは犯行当時心神耗弱者であつた事実上の主張をした

とは解されないから原審において此点に対する判断を示さなかつたとしても何等の

違法はない、そして被告人は現在もなお頭の工合がわるいと主張するが当審におけ

るかような事実上の主張は適法の上告理由とはならないものであり、又原審の宣告

はひどすぎるとの主張並に家庭の事情を述べて寛大な処置を願うということは結局

原審の量刑不当を非難することに帰着するので日本国憲法施行に伴う刑事訴訟法の

応急的措置に関する法律第十三条第二項により適法の上告理由とならないから採用

できない。

よつて刑事訴訟法第四百四十六条により主文の通り判決する。

以上は裁判官全員一致の意見である。

検察官 岡本梅次郎関与

昭和二三年一一月九日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

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