大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和23(れ)971 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人等四名弁護人河西善太郎の上告趣意は末尾添附の書面記載のとおりであつ

て、これに対する当裁判所の判断は次のとおりである。

上告趣意第一点及び同第二点について。

刑事訴訟法施行法第二条によつて適用される旧刑事訴訟法第三六〇条によれば、

法律上犯罪の成立を阻却すべき原由又は刑の加重減免の原由である事実上の主張が

あつたときは、これに対して明示的な判断を与えなければならないが、かかる主張

のない場合には、有罪の言渡をする判決において右の原由の存否について黙示的に

判断すれば足るのである。被告人等は原審において本件犯行の当時心神喪失の状態

であつたことを主張したので、原審はこれに対して明示的判断を与えた。しかし、

被告人等が心神耗弱の状態であつたことは少しも主張されていない。そこで、原審

は被告人等が原判示のような暴行傷害の行為を行つたことを証拠によつて認定した

上、刑法の関係法条を適用処断して被告人等が本件犯行の当時心神耗弱の状態でな

かつたことを黙示的に判断したのである。されば、原判決には所論のような判断遺

脱又は理由不備の違法はなく論旨は理由がない。

よつて、刑事訴訟法施行法第二条、旧刑事訴訟法第四四六条に従い主文のとおり

判決する。

以上は、裁判官全員の一致した意見である。

検察官 安平政吉関与。

昭和二四年二月八日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

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裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

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