大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和24(れ)1220 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人古家幸吉の上告趣意は末尾添附別紙記載の通りでありこれに対する当裁判

所の判断は次の如くである。

第一点について。

原判決は被告人の自白のみならず被害者A提出の竊盗被害届書をも証拠として挙

示して居るのである。補強証拠は必ずしも犯人が被告人であること迄も明にしたも

のでなければならないものではない。原審は被告人の自白のみで事実を認定したの

ではない論旨は理由があい。

第二点について。

竊盗罪は他人の所持を侵害する行為であるから、その目的物の所有者と所持者と

が異る場合において其物の所有者を判示する必要はない。論旨は理由がない。

よつて上告を理由なしとし旧刑事訴訟法第四四六条に従つて主文の如く判決する。

以上は当小法廷裁判官全員一致の意見である。

検察官 長谷川瀏関与

昭和二四年七月一二日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 穂 積 重 遠

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