大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和24(れ)1809 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人岩垣利助の上告趣意について。

旧刑訴法第四〇三条のいわゆる不利益変更の禁止とは、判決主文の刑即ち判決の

結果を原判決の結果に比して、重い刑を言渡すことを禁ずる趣旨であること、しば

しば当裁判所の判例(昭和二三年(れ)第一〇〇八号同年一一月一八日第一小法廷

判決、昭和二三年(れ)第八三八号同年一二月四日第二小法廷判決等参照)に示さ

れている通りである。しかるに本件第一審判決は、懲役一年並に罰金三百円の刑を

言渡しているのに対して、原判決は懲役十月としたのであるから、原判決は旧刑訴

法第四〇三条に抵触するものでないこと明かである。論旨は原判決が挙げた個々の

犯罪につき量定せられた刑をほしいまゝに推測してこれを第一審の判決と比較し軽

重を論難しているが、仮りにその推測の通りであつたとしても、主文の刑は上述の

通り軽くされているのであるから、その主張は採用することができない。

よつて旧刑訴法第四四六条に従い主文の通り判決する。

この判決は当小法廷裁判官全員一致の意見である。

検察官 竹原精太郎関与

昭和二四年一一月八日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 穂 積 重 遠

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