大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和24(れ)1960 判決

主 文

本件再上告を棄却する。

理 由

弁護人野口政治郎、同山田一太郎の再上告趣意は、末尾に添えた書面記載の通り

である。

弁護人野口政治郎の上告趣意は、第二審判決は証拠によらないで被告人を処刑し、

憲法の保障する基本的人権を蹂躙したものであり、原上告審判決は、右の不当な判

断を是認した違法があるというのであり、弁護人山田一太郎の上告趣意は、原上告

審判決は、上告人の主張した(一)菰包の内容が国有綿糸であつたか、紙布等であ

つたかの重要な争点について判断を示さない理由不備の違法と(二)第二審判決が

証人Aの証言を証拠に採用したことが違法であるとの上告人の論点につき判断を与

えない違法がある、このように理由を示さない裁判によつて国民を断罪することは、

憲法第三二条に違反するというのである。

しかし、再上告趣意において主張するところは、いずれも単なる刑事訴訟法の手

続違背の問題であつて、憲法違反の問題ではない。すでに、当裁判所の判決におい

ても「事実審である第二審判決の事実認定乃至証拠の採否に所論のような瑕疵があ

つたとしても、それは単に刑事訴訟法の手続違背の問題であつて、憲法違反の問題

ではあり得ない、従つて、これを再上告の理由として認めることはできない」と判

示されている(昭和二三年(れ)第一八八号同年七月八日大法廷判決参照)。それ

ゆえ、本件は再上告の適法な理由を欠くものとして採用することができない。

よつて、旧刑訴法第四四六条に従い主文の通り判決する。

以上は当小法廷裁判官全員の一致した意見である。

検察官 安平政吉関与

昭和二四年一一月二二日

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最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 穂 積 重 遠

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