大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和24(れ)2469 判決

主 文

本件各再上告を棄却する。

理 由

弁護人久保田美英上告趣意は末尾に添附した別紙書面記載の通りである。

第一点について。

しかし裁判に迅速を欠いた違法があるからといつて、原判決を破棄すべきものと

すれば、差戻すの外はない。そうすれば裁判の進行は更に一層阻害されて憲法の保

障はいよいよ裏切られる矛盾を生ずるであらう。それ故裁判が迅速を欠き、憲法第

三七条第一項に違反したとしても、上告の理由とすることができない。従つて論旨

は採用できない。(昭和二三年(れ)第一〇七一号同年一二月二二日大法廷判決参

照)

第二点及び第三点について。

刑訴応急措置法第一七条によれば高等裁判所が上告審としてした判決に対しては

その判決において法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかについて

した判断が不当であることを理由とするときに限り最高裁判所に更に上告すること

ができるのであるが、論旨第二点は上告論旨の出し方の巧拙により一方は無罪とな

り一方は有罪となり彼此運命を異にし正義に反する結果を招致するおそれがあると

いうのであり、同第三点は、本件公訴事実は、罪とならないものを強いて罪あるも

のの如く作為して起訴したものであるから法令に反する公訴の提起であるというの

であつて、何れも前記刑訴応急措置法第一七条の事由を理由とするものでないから

上告適法の理由とならない。

よつて旧刑訴法第四四六条により主文の通り判決する。

以上は裁判官全員一致の意見である。

検察官 橋本乾三関与

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昭和二五年二月二一日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 穂 積 重 遠

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