大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和24(オ)174 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人等の負担とする。

理 由

上告人A1、同A2上告理由は末尾に添附した別紙書面記載の通りである。

第一点について。

記録に徴するに、本件(イ)(被上告人B1所有)(ロ)(被上告人B2所有)

の土地は、元一筆の土地で、被上告人B1の所有地であつたものを、昭和二二年二

月中B1が其一部((ロ)ノ土地)をB2に売渡す際に分筆して二筆の土地とした

もので、互に隣接した土地であつて、其境界については当事者間に争があつた形跡

はない。従つで上告人等が、任意に右土地の明渡しをする場合でも、また被上告人

等が強制執行をする場合でも右土地の現場にのぞめば、原審が維持した第一審判決

の趣旨に従つて、各被上告人に対し明渡すべき部分を判別することは不能ではない。

又(イ)(ロ)の地上には、本件家屋以外には他にまぎらわしい建物は存在してい

る形跡はないから上告人等の任意明渡しの場合は勿論、強制執行の場合でも、各地

上の建物の判示部分を判別し、これを収去してそれぞれ被上告人等に対し判示の土

地を明渡すことは容易である又上告人A2についていえば、結局本件建物の表入口

玄関左側二疊から退去すれば、被上告人等に対する明渡義務をはたすことになるの

であるから、混乱を生ずるおそれはないであらう。そして、被上告人等は共同して

本訴を提起し何れも勝訴の判決を得たのであるから、上告人等が任意に明渡しをし

ない限り、おそらくは共同して明渡の強制執行をするであらうから被上告人等に対

する各明渡し部分が不明確だという問題は起さずにすむであらう((イ)(ロ)の

境界は争がないから)。原判決が維持した第一審判決は被上告人等に対する上告人

等の明渡義務の範囲に関する表示方法が簡略であつて完壁とはいえないが、さりと

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て所論の如く給付の範囲が確定しないとまではいえないから、論旨は採用できない。

第二点について

論旨は、上告人A1の本件建物の所有による本件(イ)(ロ)の各土地の占有部

分等を認定するに当り被上告人B2本人の第一審における供述によつたことを非難

しているが、同人の供述によつて原審認定の事実を認められないことはない。論旨

は結局原審が適法になした事実認定を非難するにすぎないから採用できない。

よつて民事訴訟法第四〇一条、第九五条、第八九条により主文の通り判決する

以上は裁判官全員一致の意見である。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 穂 積 重 遠

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