大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和24(オ)250 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告理由は末尾に添附した別紙書面記載のとおりである。

第一、二点を通じて。

記録によれば、被上告人BD支部が上告人から緬羊五頭の購入方斜旋の依頼を引

受けたことは、原判決の認定しているところであるが、その際上告人から右購入代

金の外、上告人に引渡があるまでの緬羊の飼育料及び運搬費の交付があつても、こ

のことから直ちに右斡旋依頼の引受が上告人に対する緬羊の引渡債務を負担する趣

旨においてなされたと認めねばならぬとはいえない。

そして原判決は、本件斡旋契約上被上告人B支部が上告人に対して負担する債務

は、上告人が本件緬羊を他から買受けその引渡が受けられるよう努力する趣旨のも

のであり、右緬羊購入の斡旋については、同支部として相当努力したことが窺われ

敢えて不誠実であつたとは認められないとし被上告人に右斡旋契約上の債務不履行

はないと判示しており、原審の挙示する証拠によれば、右の様な認定は出来ないも

のではないから、原判決が債務不履行を原因とする上告人主張の契約の解除及び損

害について判断をしないで上告人の請求を排斥したからといつて、原判決には判断

遺脱の違法はない。

尤も原判決が「荏苒日時を経過し遂に控訴人(上告人)の憤懣を買うに至り」と

説明していること所論のとおりであるが、右は被上告人BD支部の畜産係主任Eが

種々斡旋につとめたけれども、意のように斡旋が捗らないで日時を経過した趣旨に

過ぎないことが判文上明らかであるから、被上告人に債務不履行がないとする原判

示に矛盾する説明とはいえない。

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その他の論旨は、原審の事実認定を攻撃するに帰するか又は原審において上告人

の主張していない事実を根拠とするものであるから上告理由として採用すべき限で

ない。

よつて民事訴訟法第四〇一条、第九五条、第八九条により主文のとおり判決する。

以上は裁判官全員一致の意見である。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 穂 積 重 遠

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