大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和24(オ)341 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人大川修造の上告理由は末尾添附別紙記載の通りでこれに対する当裁判

所の判断は次ぎの如くである。

一、原審は「被控訴人は昭和二〇年一二月二八日その所有に係る…………宅地に

存在する」云々と判示して所論宅地が被上告人の所有であることを当事者間争なき

事実として確定して居る、論旨は理由がない。

二、甲第二号証は訴外Dと上告人との間の調停調書であるから被上告人はこれに

基いて執行をすることは出来ない、従つて被上告人は本訴提起の利益を有するもの

で論旨は理由がない。

三、甲第二号証に基いて被上告人が執行をすることが出来ないからといつて、同

証記載の事実を原審が判断の資料とすることは何等妨けない処である、論旨は採用

に値しない。

四、所論原判示事実の如きは主文に関係のない間接の事情に過ぎないのみならず、

原審挙示の証拠によれば右事実を認め得ないことはない、それ故論旨は理由がない。

五、原審が上告人は本件建物買受の当初から之を買受後収去することを承諾して

その売買条件を定め且その収去の期限を特約して居た事情に甲第二号証の記載を斟

酌して被上告人の本訴請求は権利の濫用ということは出来ないと判断したのは相当

であつて論旨は採用に値しない。

よつて上告を理由なしとし裁判官全員一致の意見により民事訴訟法第四〇一条、

第九五条、第八九条に従い主文の通り判決する。

最高裁判所第三小法廷

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裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

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