大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和24(オ)343 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

本件上告理由は、末尾に添えた書面記載のとおりである。

上告理由一は、原審が本件借地権譲渡の契約の成立したことを認めなかつたのは

事実の誤認であるというのであるが、このような主張は上告の適法な事由ではない

ので採用することができない。

上告理由二は、本件記録七四丁と七五丁の弁論再開決定書に契印がなく、若し七

五丁の書面が独立の書類であるとすれば裁判官の署名がないから違法であるという

のである。しかし、記録を調べてみると、所論七四丁の書面は口頭弁論再開決定書

であり所論七五丁の書面は口頭弁論期日指定に関する書面であつて、両者は別個独

立の書類であるから、その間に契印のないのは当然である。所論七五丁の口頭弁論

期日指定の書面には東京地方裁判所民事第八部裁判官という記載の下に前記口頭弁

論再開決定に署名している同裁判所裁判官中田秀慧名下の印影と同一と認められる

印影があつて右期日指定が同裁判官によつてなされたことを認めるに充分である。

そして、口頭弁論期日指定の命令は必ずしも書面によることを要しないのであるか

ら前記の書面を目して違法であるということはできない。しかも、以上の書面はい

ずれも第一審の訴訟手続に関する書類であるから、これをもつて直ちに原判決の違

法であることを主張する事由とすることはできない。

されば、本件上告はいずれの点から見ても理由がないので、民訴法第四〇一条第

九五条第八九条に従い主文のとおり判決する。

以上は、当小法廷裁判官全員の一致した意見である。

最高裁判所第三小法廷

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裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 穂 積 重 遠

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