大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和25(あ)1216 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人古賀俊郎の上告趣意について。

本件につきA工業株式会社が不起訴処分を受けた事情を考慮しないで裁判した原

判決は憲法一四条に違反するとの論旨第一の主張は、原審において控訴趣意として

主張されていない。従つてこの点の主張は上告趣意として許されないばかりでなく、

犯人の処罰は各犯罪各犯人毎に妥当な処置を講ずるのであるからその処遇の異るこ

とのあるべきは当然であり、犯情の或る面において他の犯人に類似した犯人がこれ

より重く処罰されることがあつても、これを目して憲法一四条の規定する法の平等

の原則に違反するものでないことは、当裁判所大法廷判決のすでに示すところであ

る(昭和二三年(れ)第四三五号同年一〇月六日判決)。それゆえ、論旨第一の理

由がないことは前記判決の趣旨に徴しても明らかである。その他の論旨は、いずれ

も刑訴四〇五条に規定する事由ではないから上告の理由とならない。なお、所論水

飴の価格統制が物価庁告示により廃止されても刑の廃止に当らないことについては、

当裁判所大法廷判決(昭和二三年(れ)第八〇〇号同二五年一〇月一一日判決)の

示すところであつて、記録を調べてみても本件につき刑訴四一一条を適用すべきも

のとは認められない。

よつて、刑訴四〇八条に従い主文のとおり判決する。以上は、刑の廃止に関し裁

判官井上登に反対意見のある外、裁判官全員の一致した意見によるものであつて、

井上裁判官の反対意見は前記大法廷の判決に示すとおりである。

昭和二六年六月二六日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

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裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

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