大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和25(あ)1590 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人村上政之助の上告趣意は末尾添付別紙記載のとおりでありこれに対する当

裁判所の判断は次の如くである。

記録によれば、原審裁判所が弁護人木原主計の第一回公判期日変更申請を許容し

なかつたこと及び、同弁護人がその期日に公判に立会わないことは所論のとおりで

あるが、国選弁護人により被告人自身選任した右木原弁護人提出の控訴趣意書に基

く弁論がなされたこと、その控訴趣意は簡単明白であり特に新たな事実証拠の取調

を要する趣旨でもないこと及び原審は控訴趣意の量刑不当の主張を容れて第一審判

決を破棄し処刑を減軽していることが認められるのであるから、原審で公判期日変

更請求を許容しなかつた結果が被告人に不利益を来したとは到底考えられない。論

旨は憲法違反の語を使用しているけれども、その実質は、弁護人の公判期日変更の

請求を許さなかつたこと、被告人及び弁護人に最終陳述の機会を与えなかつたこと、

弁論再開をしなかつたこと等原審の訴訟手続を非難するものに過ぎず、しかも右手

続には何等の違法もなく、又何等被告人の利益を不当に害した処もない。従つて論

旨は前提を欠くもので採用に値しない。

被告人の上告趣意(末尾添付別紙記載)は、量刑不当の主張に帰するものであつ

て刑訴法第四〇五条所定の事由に当らず、上告適法の理由とならない。

刑訴法第四一一条を適用すべき事由も見当らない。

よつて、刑訴法第四〇八条一八一条に従い裁判官全員一致の意見により主文のと

おり判決する。

昭和二六年七月二四日

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最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

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