大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和25(あ)548 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

各弁護人の上告趣意はいずれも末尾添附前紙記載のとおりであり、これに対する

判断は次ぎの如くである。

弁護人岩垣利助、同安井万次の各上告趣旨及び弁護人鍛治利一の上告趣旨第三乃

至五点は結局原審が適法に為した事実の認定又は刑の量定に対する非難たるに過ぎ

ず、いずれも上告適法の理由とならない(原審挙示の証拠によれば原審の認定した

事実を認めることが出来る)

弁護人鍛治利一の上告趣旨第一点について。

論旨は刑訴法の解釈の問題であつて同法第四〇五条所定の上告理由に該らない。

所論の様な原審のやり方は余り面白いことではなく、決してみだりに為すべきこと

ではないと思うが、違法とはいえないこと当裁判所の判例とする処である。昭和二

五年(あ)第二九八一号事件同二六年一月一九日判決。然る以上刑訴法第四一一条

の場合にも該らない。

同第二点について。

原審は所論書類を犯罪事実の証拠として採つて居ないし、憲法第三七条の公平な

裁判所の裁判、被告人の証人訊問権等が所論の様な事項とは無関係のものであるこ

と当裁判所大法廷判決の判旨により明である。昭和二二年(れ)第一七一号事件、

同二三年五月五日大法廷判決、昭和二三年(れ)第一六七号事件、同二三年七月一

九日大法廷判決論旨では憲法違反の字句を使用して居るけれども実は刑訴法の問題

たるに過ぎず憲法の問題ではない。論旨は理由がない。

その他刑訴法第四一一条を適用すべき理由も見当らない。

よつて関与裁判官全員一致の意見で刑訴四〇八条に従つて主文のとおり判決する。

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昭和二六年二月二〇日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

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