大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和25(あ)987 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人中村喜一の上告趣意は末尾添附の書面記載のとおりであつてこれに対する

当裁判所の判断は次のとおりである。

本件重炭酸曹達の販売価格の統制額を指定した物価庁告示は第一審判決後の昭和

二四年八月二〇日同庁告示第六二九号をもつて廃止されたこと所論のとおりである。

然し、物価統制令三条違反の行為があつた後に同令に基き価格等の統制額を指定し

た告示が廃止されても刑訴三三七条にいわゆる「犯罪後の法令により刑が廃止され

たとき」に該当せずなお処罰を免れないこと当裁判所大法廷判例のしめすところで

ある。(昭和二三年(れ)第八〇〇号同二五年一〇月一一日言渡大法廷判決参照)

然るに、所論憲法違反の主張は右の場合免訴の判決を言渡すべきことを前提とする

ところその前提が既に前示のとおり理由がないから論旨の理由のないことは明らか

である。

なお本件については刑訴四一一条を適用すべき事由は認められない。

よつて同四〇八条に従い主文のとおり判決する。

右は統制額指定の告示の廃止の效果の点に関する裁判官井上登の反対意見を除く

全裁判官一致の意見である。なお井上裁判官の反対意見は前記大法廷判決に少数意

見としてしめすとおりである。

昭和二六年五月一五日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

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裁判官 河 村 又 介

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