大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和25(し)39 決定

主 文

本件抗告を棄却する。

理 由

本件抗告の理由は末尾に添付した別紙記載のとおりである。

原決定を調査したところによると、原決定は、ただ、被告人Aが罪証を隠滅する

と疑うに足りる相当な理由があつて同被告人に対する保釈の請求を却下した決定の

相当であることの理由の一つとして右被告人が同人に対する詐欺被告事件において

終始、その犯意を否認している点を挙げているに過ぎないのであつて、直接である

と間接であるとを問わず同被告人において自己に不利益な供述をすることを以つて

本件保釈の請求を許可する条件となし被告人にかゝる供述を強要したものと認めら

れる形跡は更にない。

されば原判定の違憲を理由とする本件抗告は前提を欠くものでその理由がないか

ら刑訴四三四条、四二六条一項に則り主文のとおり決定する。

この決定は裁判官全員一致の意見である。

昭和二五年一二月一九日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 穂 積 重 遠

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