大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第三小法廷 昭和25(れ)1079 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人大橋弘利の上告趣意は末尾添附のとおりである。

論旨第一点について。

記録によれば原審は、昭和二五年三月二八日第四回公判を開いて事実の審理をし、

弁護人からの証人申請を採用して次回期日を同年五月六日と指定し、同日証人を尋

問して結審しているのであつて、右期日の間に十五日以上の間隔があること、右第

五回公判期日に公判手続の更新をしなかつたことはいずれも所論のとおりである。

しかし、本件は、新刑訴施行前たる昭和二二年九月二五日に公訴の提起せられた事

件であつて刑訴施行法二条により旧刑訴及び刑訴応急措置法が適用せられるのであ

るが、刑訴施行法一三条は、必要な経過規定の制定を最高裁判所規則に委任し、そ

の結果憲法第七七条の規定に基いて所論の最高裁判所規則が制定せられたのであつ

て、右刑訴規則施行規則三条三号が右委任の範囲に属すること、従つて同条三の規

定により開廷後引き続き十五日以上開廷しなかつた場合においても、必要と認める

場合に限り、公判手続を更新すれば足りるものであることは、何れも当裁判所の判

例とするところであつて(昭和二四年(れ)第二、〇〇〇号同二五年二月一五日大

法廷判決、同二四年(れ)第二、一二七号同二五年一〇月二五日大法廷判決)、原

審が公判手続の更新の必要を認めないでその更新をしなかつたのは、何らの違法が

ない。論旨は理由がない。

論旨第二点について。

量刑不当の主張は、上告適法の理由にならない。

よつて旧刑訴四四六条により全裁判官一致の意見で主文のとおり判決する。

検察官堀忠嗣関与

- 1 -

昭和二五年一一月二一日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

- 2 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!