大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和25(れ)1359 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人江村高行同小脇芳一同河合信義の上告趣意第一、二点について。

証拠の或る部分が他の証拠と食い違う場合でもその証拠の他の部分を援用するこ

とは採証法則に反するものではない。原審は、被告人が暴行を加えたことを自認し

た点を証拠とするために被告人の原審公判廷における供述を証拠に援用したものと

認め得るので、その供述中にある被告人が被害者の巡査であつたことを知つた時期

が他の証拠と食い違うからといつて所論のような違法があるものではない。そして、

原審が証拠に援用した証人Aの原審公判廷における供述中には「私はB署のものだ

と申しました処Cはこのこびんちややらうがとか小若いものが云々とか申しまして

私にその自転車に乗つて逃げた男を連れて帰らせない様にし」たとの部分があるの

であるから、所論のように証拠によらない認定ではない。そして、原審は右の供述

その他の証拠によつて、岡山市巡査Aが食糧管理法違反容疑者を逮捕しようとした

際被告人が公務の執行中であることを知りながら同巡査に暴行した事実を認定して

刑法九五条一項等を適用したのであるから、その法令の適用はもとより正当であつ

て原判決には所論のような違法はない。

よつて、旧刑訴四四六条に従い主文のとおり判決する。

以上は、裁判官全員の一致した意見である。

検察官 濱田龍信関与

昭和二五年一二月一九日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

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裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

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