大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和25(れ)1528 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人武藤鹿三の上告趣意は、末尾に添えた書面記載のとおりである。

上告趣意第一点について。

原判決が判示同趣旨として挙示する原審公判廷における被告人の供述を原審公判

調書について検討すると、被告人は(一)事実審理の冒頭で殺意を否認したが傷害

致死の点をすべて自認し(二)事実の取調に際しては被告人が出刄庖丁で故意に被

害者を突き刺したことを述べている。故に、被告人が傷害の故意をも自認している

ものと認めて判示同旨の供述として採証した原判決には何らの違法はない。しかも、

被告人の原判示同趣旨の供述と他の原判決挙示の証拠によつて、本件傷害が被告人

の故意に起因するものと認定するに充分であるから、原判決には所論のように証拠

によらないで犯意を認定した違法はない。

同第二点について。

所論は要するに、原審の事実誤認並びに量刑不当を主張するものであるが、この

ような主張は、上告の適法な理由ではないので採用することができない。

よつて、本件上告を理由ないものと認め、旧刑訴四四六条に従い主文のとおり判

決する。

以上は裁判官全員の一致した意見である。

検察官 小幡勇三郎関与

昭和二六年二月二〇日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

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裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

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