大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和25(れ)1689 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

弁護人布施辰治上告趣意について。

被告人等の原審弁護人布施辰治提出の上告申立書の記載によれば、原審は審理の

結果本件について無罪の心証を得たにかかわらず日本官憲等を守護し朝鮮人に対す

る民族的偏見に基いて政策的に有罪判決をしたものであるから原判決は違法である

というのであるが本件記録を精査しても右のような事実は到底認め難いから論旨は

理由がない。

なお弁識人は本件の上告趣意書差出期間内である昭和二六年二月五日に同弁護人

名義の上告趣意書と題する書面を当裁判所に差出したが、当審における同人の弁護

人選任届は上告趣意書差出期間後である同年同月七日に至つて始めて差出されたこ

とが記録上明かである。上告趣意書差出期間後の弁護人選任届によつてはその以前

に差出された弁護人名義の上告趣意書を追完してその差出を有效とすることができ

ないことは当裁判所の判例とするところであるから(昭和二四年(れ)第三四〇号

同二五年九月二七日大法廷判決、昭和二三年(れ)第四〇二号同年七月六日第三小

法廷判決)、右書面に記載された論旨については判断を加えない。

よつて刑訴四四六条により主文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員一致の意見である。

検察官 竹内壽平関与

昭和二六年三月一三日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 島 保

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裁判官 河 村 又 介

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