大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和25(れ)1910 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人山村利宰平の上告趣意第一点について。

本件で問題となつている藺草並びに藺製品の統制額が昭和二五年一月一〇日物価

庁告示第七四号により廃止されたことは所論のとおりである。しかし、価格等につ

いて統制額を指定した告示が廃止されても、それが旧刑訴三六三条二号にいわゆる

「犯罪後ノ法令ニ因リ刑ノ廃止アリタルトキ」に当らないことは、当裁判所大法廷

の判例とするところであつて(昭和二三年(れ)第八〇〇号昭和二五年一〇月一一

日大法廷判決)、所論を検討しても右判例を変更すべき必要を認めない。それゆえ、

右判例に反する見解の下に原判決の違法を主張する論旨は理由がない。

同第二点について。

原審は、被告人の所論藺草並びに畳表の所持を有罪としてはいないこと原判決文

の記載により明らかである。されば、この点の非難は原判示に副わざるものであつ

て理由がない。また、原審は所論の畳表についても没収の言渡をしていない。原審

は所論の藺草八七頁(証第一、二号)を没収しているが、それは右藺草が原判示第

一の(イ)の統制額超過販売行為を組成した物件であつて被告人の所有に属するも

のと認定したことによるものであるから、原判決が右藺草八七貫を没収したことに

は何らの違法はない。

同第三点について。

所論は、帰するところ、原審の被告人に対する科刑の不当を主張するものである

から、上告の適法な理由とならない。

よつて、旧刑訴四四六条に従い主文のとおり判決する。

以上は、第一点に対する判断につき裁判官井上登に反対意見あるほか裁判官全員

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の一致した意見によるものであつて、裁判官井上登の反対意見は前記引用の大法廷

判決に記載するとおりである。

検察官 竹内壽平関与

昭和二六年四月一〇日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

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