大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和25(れ)1957 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人の上告趣意は末尾添附別紙記載の通りである。

論旨第一点に対する判断

原判決の認定した事実は被告人は、単独又は静岡刑務所勤務の職員並びに受刑者

と共謀して、同刑務所保管の紙類等を不法に搬出窃取したというのであつて、その

事実は原判決挙示の証拠によつて充分認定できるのである。所論は要するに、原判

決の右の点に関する事実誤認を前提とする主張であつて到底採用するを得ない。

同第二点に対する判断

証拠調の限度を如何に定めるかは原事実審の裁量に委せられたことであるから、

原審が被告人側の証人申請を却下したからといつて憲法三七条二項にも、刑訴応急

措置法二条にも違反するものではない。(昭和二三年(れ)第二三〇号同年七月二

九日大法廷判決参照)。従つて論旨は理由がない。

同第三点に対する判断

当該公判廷における被告人の自白のみによつて、犯罪事実を認定しても、憲法三

八条三項に違反するものでないことは当裁判所大法廷の判例とするところである。

(昭和二三年(れ)第一六八号同二三年七月二九日大法廷判決)従つて所論領収書

が補強証拠として不充分であつても、原判決を以つて自白のみによつて犯罪事実を

認定した憲法三八条三項違反があるとはいえない。論旨は理由がない。

よつて旧刑訴第四四六条に従つて主文の通り判決する。

以上は第三点に関する裁判官井上登の反対意見ある外全員一致の意見であり右反

対意見は前記引用判決に記載の通りである。

検察官 十藏寺宗雄関与

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昭和二六年三月二七日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

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