大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和25(れ)369 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人瀬尾蔵治の上告趣旨は末尾添附別紙記載の通りでありこれに対する当裁判

所の判断はつぎの如くである。

第一点について。

傷害罪又は傷害致死罪の成立に必要な主観的要件としては、暴行の意思を必要と

し、且つこれを以つて充分である。暴行の意思以外に、さらに傷害の意思を要する

ものではない。而して暴行の意思のあつたことは、原判決挙示の証拠から十分に認

められるばかりでなく、原判決摘示事実は暴行の意思の存したことの具体的摘示と

して欠くるところはない。暴行の意思が存する以上、過失致死罪を以て論ずべきで

なく又原審は挙示の証拠により口論の末格闘となり、その格闘中のできごとで正当

防衛乃至過剰防衛の場合でないと認定したのであつて右の事実は原判決挙示の証拠

から十分に認められる。従つて、原判決には所論のような擬律錯誤の違法、実験則

上、証拠法則上の違法は存しない。

論旨第二点について。

自首減刑は必要なものではなく、事実審の自由採量にまかせられているのである、

論旨は結局量刑の主張であつて上告適法の理由にならない。

よつて上告を理由なしとし旧刑訴四四六条に従つて主文の如く判決する。

以上は当小法廷裁判官全員一致の意見である。

検察官 茂見義勝関与

昭和二五年六月二七日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

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裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 穂 積 重 遠

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