大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和25(れ)746 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人等の弁護人今野義礼、同木田茂晴、同森長英三郎、同福田力之助の上告趣

意一について。

憲法二八条が保障する勤労者の権利も公共の福祉のために制限を受けるのは已む

を得ないところであり、殊に国家公務員はその性質上一般の勤労者とは異つて特別

の取扱を受けることがあるのは当然であつて本件昭和二三年政令第二〇一号が公務

員の争議を禁止したからといつて憲法二八条に違反するといえないことは当裁判所

大法廷の判例とするところである(昭和二四年(れ)第六八五号同二八年四月八日

大法廷判決中の弁護人森長英三郎の上告趣意第四点についての判断参照)。従つて

本論旨は採用できない。

同二乃至六について。

昭和二〇年勅令第五四二号が連合国最高司令官のなす要求を実施する必要上制定

されたものであつて、日本国憲法にかゝわりなく憲法外において法的効力を有し憲

法施行後も有効に存続するものであることは当裁判所大法廷の判決の趣旨とすると

ころであり(前記判決中の同弁護人の上告趣意第二点についての判断参照)、同勅

令が所論昭和二二年法律第七二号一条所定の命令に該当せず従つて同条の規定は同

勅令の効力に影響を及ぼさないことは多言を要しない。そして所論書簡は連合国最

高司令官の要求を表示したものであること並びに本件政令第二〇一号は右勅令第五

四二号に基き右最高司令官の要求事項を実施するため特に必要があつて制定された

もので同勅令の要件を充たしたものであり、これまた憲法の規定にかゝわりなく有

効であることも当裁判所大法廷の判例とするところである(前記判決中の同弁護人

の上告趣意第三点並びに同小沢茂の上告趣意第一点についての判断参照)。されば

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所論はすべて採用できない。

よつて旧刑訴四四六条に従い裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

裁判官長谷川太一郎は合議に関与しない。

検察官 岡本梅次郎関与

昭和二八年九月一五日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

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