大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和25(オ)251 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人等の負担とする。

理 由

上告人A1同A2代理人鍛治利一の上告理由は後記書面のとおりである。

同上告理由について。

論旨は要するに、本件売買契約について証書の作成もなく代金の受取証も存在し

ないのであるから、原判決が援用する人証がいずれも被上告会社の利害に左右され

易い重要な地位を占める者であり、また書証特に代金授受の事実を認定する根拠と

された甲号各証が後日作為を加えられ単に仮払を認め得るに過ぎないことと対照し

て、本件金員は単なる預金と見るのが相当であり、この点において原判決は実験則

に反し且つ審理不尽があるというのである。しかし仮りに甲号各証によつては仮払

金支出の事実だけを認め得るに過ぎないとしても、原審がその挙示する人証と右書

証とを合せて本件の金員が売買代金として授受されたものと認定したことはなんら

実験則に反するものでなくまた審理不尽も認められない。されば所論は独自の見解

の下に原審の証拠の取捨判断を非難するに帰し採用することはできない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い裁判官全員一致の意見で主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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