大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和26(あ)1847 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人の弁護人佐藤利雄同小西寛の上告趣意第一点について。

上告趣意は原判決の違憲を主張するけれども、その実質は原判決が被告人の量刑

不当の控訴理由に対して、事実は被告人が第一審において懲役一年六月及び罰金三

万円に処せられたにも拘らず「原審審理の結果と被告人等の性行、経歴、家庭の情

況等諸般の情状を綜合して考察すると……被告人を懲役八月及び罰金三万円に量定

処断した原判決は誠に相当であつて、重きに過ぎるものとは認められない」と判示

した点を非難するに過ぎず刑訴四〇五条の上告理由に当らない。なお、記録によれ

ば原判決には右所論のような理由不備の違法があることが認められるけれども、被

告人に対する懲役一年六月及び罰金三万円の科刑は必ずしも不当とは認められない

から、右違法を理由として原判決を破棄しなければ著しく正義に反するものとは認

められない。

同第二点について。

上告趣意は被告人の本件犯行は朝鮮人の脅迫に基くものであり期待可能性がなか

つたということを前提として、原審がこの点について職権調査をしなかつたのは憲

法に違反するというのであるが、右の事実は第一審判決の認定していないところで

あり又原審がこの点について職権調査をなすべき義務を負うものでもないから、論

旨はその前提を欠き理由がない。

よつて刑訴四〇八条により全裁判官一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和二八年四月二八日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

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裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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