最高裁判所第三小法廷 昭和26(あ)1866 判決
主 文
本件上告を棄却する。
当審における訴訟費用は被告人の負担とする。
理 由
被告人本人の上告趣意は、末尾に添付した別紙記載のとおりである。
論旨は、量刑不当の主張であつて適法な上告理由とならない。
弁護人高橋由太郎の上告趣意は、末尾に添付した別紙記載のとおりである。
所論引用の大審院判例は、事案の内容を異にするものであつて、本件に適切でな
く従つて原判決は所論判例に反する法律判断をしているものとは認められない。
なお論旨は、本件は焼酎作出の目的で醪を作出したにすぎないから、一個の犯罪
行為であると主張するけれども、第一審判決の第一事実は、被告人が昭和二五年四
月二日頃醪六斗を製造し、同月一〇日頃アルコール分二一度の焼酎二斗七升を製造
したものと判示し、第二事実は、被告人が同年四月七日焼酎醪約一石六斗五升を製
造したものと判示しているから、判示第一と、判示第二とは全然二個の事実である
こと洵に明らかである。そこでこれを二個の犯罪としたのは適法である。所論の非
難は当らない。その余の論旨は、量刑不当の主張で、適法な上告理由に当らない。
よつて刑訴四〇八条一八一条に従い裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決す
る。
昭和二七年五月二七日
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 井 上 登
裁判官 島 保
裁判官 河 村 又 介
裁判官 小 林 俊 三
- 1 -
裁判官 本 村 善 太 郎
- 2 -