最高裁判所第三小法廷 昭和26(あ)2262 判決
主 文
本件上告を棄却する。
理 由
弁護人佐竹晴記の上告趣意第一点について。
論旨は刑訴四〇五条の定める上告理由にあたらない。
なお一九五〇年一一月一日以前においては、連合国人を証人として尋問する場合
に、証人が宣誓を欲するときの外宣誓せしめることは許されなかつた(昭和二四年
(れ)第一六七号同年七月九日第二小法廷判決)のであるから、本件第一審が中国
人であるAを宣誓させずに証人尋問してその証言を証拠に採用し、原判決がこれを
是認したことに所論のような違法はない。
同二点について。
論旨は原審において控訴趣意として主張されず、従つて原審の判断を経ていない
事項に関する主張であるから適法な上告理由とならない。(第一審が所論司法警察
員に対する被告人の供述調書を証拠として採用したのは、所論のようにその供述に
任意性なきにもかかわらず被告人の同意があつたからではなく、所論Bを証人とし
て喚問しその証言によつて右の供述が任意に行われたものであることを認めたから
である。従つて所論の判例に反する判断をしたわけではない。)
同第三点について。
論旨は事実誤認の主張に帰し適法な上告理由とならない。
なお記録を調べてみても刑訴四一一条を適用すべき事由は認められない。
よつて刑訴四〇八条に従い、裁判官全員一致の意見を以て主文のとおり判決する。
昭和二八年三月三日
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 井 上 登
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裁判官 島 保
裁判官 河 村 又 介
裁判官 小 林 俊 三
裁判官 本 村 善 太 郎
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