大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和26(あ)248 判決

主 文

原判決中被告人に関する部分を破棄する。

被告人を懲役六月に処する。

第一審に於ける未決勾留日数中四〇日を右本刑に算入する

押収にかかる船舶澄江丸の換価金七万九千二百円を没収する

第一審における訴訟費用のうち国選弁護人藤本吉熊に支給した分を除い

てその他を被告人及び原審相被告人A・並びに第一審相被告人B、同C、同Dの連

帯負担とする

本件公訴事実中昭和二一年勅令第三一一号違反幇助の事実については被

告人を免訴する。

理 由

弁護人奥山八郎、同安田重雄の上告趣意は末尾添付の書面記載のとおりである。

論旨第一点について。

所論は、原判決は憲法三八条一項に違反すると主張するけれども、その内容は刑

訴法違反の主張に帰し刑訴四〇五条に当らない。

(昭和二三年(れ)第一〇一号同年七月一四日大法廷判決集第二巻八号八四六頁、

昭和二三年(れ)第一〇一〇号同二四年二月九日大法廷判決集三巻二号一四六頁、

昭和二四年新(つ)第三号同年九月七日第三小法廷決定集三巻一〇号一五六三頁参

照)。

同第二点について。

所論は原判決は憲法三八条に違反すると主張するけれどもその実質は法令違反を

主張するに帰し上告適法の理由にならない。

同第三点について。

所論は事実誤認の主張であつて刑訴四〇五条に当らない。

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しかしながら、職権で調査すると、原判決判示第一(二)の本件訴にかかる昭和

二一年勅令第三一一号違反幇助の犯罪については、昭和二七年政令第一一七号大赦

令により大赦があつたので、刑訴四一一条五号、四一三条但書により原判決中被告

人に関する部分を破棄し当裁判所において更に判決することとし右公訴事実につい

ては同三三七条三号により被告人に対し免訴の言渡をする。

なお原判決の証拠により確定した判示第一(一)の事実に関税法(刑法六条によ

り昭和二五年法律第一一七号による改正前のものによる)七六条一項、罰金等臨時

措置法二条を適用し所定刑中懲役刑を選択しその刑期範囲内において被告人を懲役

六月に処すべく刑法二一条により第一審における未決勾留日数中四〇日を右本刑に

算入し押収にかかる澄江丸換価金七万九千二円は前記関税法八三条一項に従い被告

人から没収すべく訴訟費用の負担については刑訴一八一条、同一八二条を適用し第

一審における訴訟費用のうち国選弁護人藤本吉熊に支給した分を除いてその他を被

告人及び原審相被告人A・並びに第一審相被告人B同C、同Dの連帯負担とするこ

とにし主文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員一致の意見である。

検察官 大津民蔵出席

昭和二七年一〇月一四日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 本 村 善 太 郎

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