大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和26(あ)2691 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人萩原由太郎の上告趣意(後記)第一点について。

本件犯罪事実は、第一審判決挙示の被告人の公判自白とその補強証拠たるAの司

法警察員に対する供述調書並びに現行犯人逮捕手続書により十分これを肯認するこ

とができる。従つて所論憲法違反の主張は、すべてその前提を欠き、採用するを得

ない。

同第二点について。

第一審判決の認定判示する事実は、明かに窃盗の障碍未遂であつて、しかも同判

決は未遂による刑の減軽はしていないのである。従つて同判決において刑法二四三

条の規定を適用判示した以上更に同法四三条を挙示する必要はない。論旨はそれ故

前提を欠き、採用するを得ない。

同第三点について。

論旨は憲法違反の語を用いてはいるが、その実質は、帰するところ量刑不当の主

張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。しかも記録を調べても、被告人

が朝鮮人なるが故に、特に重く処罰したと認むべき形跡はない。

また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条、一八一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決す

る。

昭和二八年二月一七日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

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裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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