大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和26(あ)28 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人大橋忠雄、同中野忠治、同山田半蔵の上告趣意は、末尾に添附の別紙記載

のとおりである。

上告趣意第一点について。

所論は、原判決は大審院の判例に違反すると主張するが、その判例を具体的に示

さないのみならず、原審で主張なく判断もなかつたのであるから第一審判決の瑕疵

を新らたに主張するも採用の限りでない。なお所論は検察官が鑑定を命じた適式の

書類がないことを非難するのであるが、第一審第二回公判調書に依ると検察官より

所論鑑定書の証拠調請求があつたのに対し、被告人側は公判でこれに異議を述べず

証拠とすることに同意したことが窺われるので同判決がこれを採証としたのは適法

である。 (昭和二六年(あ)第五一二一号同二七年七月二五日第二小法廷判決参

照)

上告趣意第二点について。

所論は原審で主張判断のない事項に関する主張であり上告適法の理由でない。な

お第一審判決挙示の証拠を綜合すれば同判決認定の事実は優にこれを認めることが

出来るから、同判決が所論押収調書を援用しなかつたからとて証拠理由不備の違法

があると謂うことは出来ないし、所論は大審院判例の具体的明示がないからまた採

るを得ない。

上告趣意第三点について。

論旨は量刑不当の主張で刑訴四〇五条に当らない。なお記録を調査しても同四一

一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

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昭和二七年一一月一八日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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