最高裁判所第三小法廷 昭和26(あ)3090 決定
主 文
本件上告を棄却する。
当審における訴訟費用は被告人の負担とする。
理 由
弁護人大室亮一の上告趣意(後記)第一点について。
原審における所論公判調書中検事の意見陳述の記載につき印刷文字を用いている
ことは所論のとおりであるが、右は検事が同旨の意見陳述をしたればこそ、かゝる
印刷文字の記載のある用紙を利用して、公判調書の作成を簡略にした趣旨であるこ
とは一見して明瞭であつて、到底所論の如く、原裁判所が控訴趣意の理由なきこと
を予断して公判に臨んだものと認めるを得ない。所論違憲の主張は、誤れる前提に
立つもので、刑訴四〇五条の上告理由として不適法である。
同第二点について。
論旨は量刑不当の主張で刑訴四〇五条の上告理由に当らない。
また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。
よつて同四一四条、三八六条一項三号、一八一条により裁判官全員一致の意見で
主文のとおり決定する。
昭和二八年三月一七日
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 井 上 登
裁判官 島 保
裁判官 河 村 又 介
裁判官 小 林 俊 三
裁判官 本 村 善 太 郎
- 1 -