大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和26(あ)4196 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人の弁護人福田力之助の上告趣意第一点について。

昭和二〇年勅令第五四二号は、日本国憲法にかゝわりなく、同憲法施行後も、憲

法外において法的効力を有すること、従つて右勅令に基いて制定された本件の昭和

二三年政令第二〇一号も亦同様憲法にかゝわりなく法的効力を有することは、当裁

判所の判例(昭和二四年(れ)第六八五号同二八年四月八日言渡大法廷判決中、弁

護人森長英三郎の上告趣意第二点及び小沢茂の上告趣意第一点に対する各判断参照)

とするところである。又右勅令が憲法にかゝわりなく法的効力を有する以上、右勅

令は、所論昭和二二年法律第七二号によりその効力に消長を来すことはない。次に

本件政令第二〇一号は、憲法二八条に違反するものでないことも亦当裁判所の判例

(前記大法廷判決中弁護人森長英三郎の上告趣意第四点に対する判断参照)である

から論旨は理由がない。

同第二点について。

所論書簡は、連合国最高司令官の要求を表示したものであること、臨時応急的性

格を有する本件政令第二〇一号が、とりあえず団体交渉権、争議行為の禁止の点を

規定し、調停仲裁制度の設置、国家公務員法の全面的改正等については、別述の措

置を講ずるものとしたとしても、本件政令が所論書簡を曲解し若しくはこれに便乗

したということはできないこと及び本件政令は、昭和二〇年勅令第五四二号に基き

連合国最高司令官の要求事項を実施するため特に必要があつて制定されたもので、

同勅令の要件を充たしたものであることも亦当裁判の判例(前記大法廷判決中弁護

人森長英三郎の上告趣意第三点及び同小沢茂の上告趣意第一点に対する各判断参照)

であるから、所論は採用することはできない。

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なお記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和二八年七月七日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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