大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第三小法廷 昭和26(あ)950 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人田中福一の上告趣意は末尾に添附した別紙記載の通りであつて当裁判所の

判断は次ぎの通りである。

憲法第三七条一項にいわゆる「公平な裁判所の裁判」とは偏頗や不公平のおそれ

のない組織と構成をもつた裁判所による裁判を意味するものであつて、個々の事件

につきその内容実質が具体的に公正妥当な裁判を指すものでない」ことは当裁判所

の判例とするところであつて所論のような場合は同条に違反するものでないこと右

判例に徴し明らかである(昭和二二年(れ)第二九〇号同二三年六月三〇日大法廷

判決)。論旨は名を憲法違反に藉りて原審の訴訟手続違背を主張することに帰する

から採用しがたい。よつて刑訴四〇八条により主文の通り判決する。以上は裁判官

全員一致の意見である。

昭和二六年八月九日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

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