大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和26(れ)2153 判決

主 文

本件再上告を棄却する。

理 由

弁護人樫田忠美の再上告趣意第一点について。

所論は、原判決が第二審判決を維持し、同判決において論旨指摘の各証拠を採用

したことが、憲法三八条二項に違反しないと判断したことを攻撃するに帰着するが、

論旨において特に非難する所論司法警察吏作成の逮捕手続書中「二、犯罪事実の概

要」と題する部分は、第二審判決において罪証に供していないことが明らかである

から、この点の非難は当らない。また所論司法警察官の被告人に対する逮捕訊問調

書、同聴取書及び裁判官の被告人に対する訊問調書に各記載せられた被告人の供述

(自白)について仔細に検討しても、それ等の供述が所論のように取調官の強制等

による自白であることを疑うに足りる形跡のあることを発見し得ないし、記録を精

査しても、直ちに第二審判決が右被告人の各自白を証拠に採つたことが、憲法三八

条二項に違反するものと速断することはできない。さすれば原判決が第二審判決を

適憲と判断したことは相当であるから論旨は理由がない。

同第二点について。

原判決は、所論の現行犯逮捕手続書記載の内容が、虚偽の記載であるとは認めて

いない。原審の説示によれば、右逮捕手続書には、書かなくてもよいことを書き加

えたものと思われるといつているのであるから、偽造などというべきものではない。

それ故所論違憲の主張は、その前提を欠くものであつて、論旨は理由がない。

同第三点について。

所論は第二審判決を維持した原判決の事実誤認と量刑不当を主張するに過ぎない

から、再上告適法の理由にならない。よつて論旨は理由がない。

よつて刑訴施行法二条旧刑訴四四六条に則り主文の通り判決する。

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この判決は裁判官全員一致の意見である。

検察官 石田富平関与

昭和二六年一二月一八日

最高裁判所第三小法廷

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 小 林 俊 三

裁判長裁判官長谷川太一郎は退官につき署名捺印することができない。

裁判官 井 上 登

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