大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和26(れ)228 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人の上告趣意について。

所論A元帥の書簡は連合国最高司令官の要求を表示したものであること、及び本

件昭和二三年政令第二〇一号は労働者の団体交渉権を保証した憲法二八条に違反す

るものでないことは当裁判所の判例とするところである。(昭和二四年(れ)第六

八五号同二八年四月八日言渡大法廷判決中弁護人森長英三郎の上告趣意第三点及び

第四点に対する各判断参照)又わが国はポツダム宣言を受諾し、降伏文書に調印し、

連合国最高司令官に対して無条件降伏をした結果、わが国は、ポツダム宣言を実施

するため連合国最高司令官が要求することあるべき一切の指令を発し、且つ一切の

措置をとることを約した(降伏文書六項)そして本件政令第二〇一号は右降伏文書

上の義務に従い、ポツダム宣言を実施するため連合国最高司令官のなした要求に基

き、昭和二〇年勅令第五四二号により制定されたものであるから、わが国としては

右政令がポツダム宣言に違反するものということはできないし、所論極東委員会の

一六原則なるものは、連合国の日本管理に関する基本方針を決定する極東委員会が

日本の労働運動に対する政策として決定し、一九四六年一二月六日附で連合国最高

司令官に指令したもので、わが国に対し与えられたものではないから、右政令の関

知するところではないから、本件政令がポツダム宣言及び極東委員会の一六原則に

反するとの所論は採用することはできない。又原判決の確定した事実によれば、被

告人の所為は正に本件政令第二〇一号二条一項に違反する罪を構成すること明らか

であるから論旨はすべて理由がない。

よつて刑訴施行法二条、旧刑訴四四六条に従い主文のとおり判決する。

この裁判は、裁判官全員一致の意見によるものである。

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裁判官長谷川太一郎は退官のため合議に関与しない。

検察官 田中巳代治関与

昭和二八年六月九日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

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