大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和26(れ)717 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人中根孫一の上告趣意について。

論旨第一点及び第二点共に刑訴四〇五条に定めた事由あることを主張するもので

はないから、適法の上告理由とならない。また物価統制令三条違反の行為があつた

後に同令に基き価格等の統制額を指定した主務官庁の告示が廃止されても、旧刑訴

三六三条にいわゆる「犯罪後ノ法令ニ依リ刑ノ廃止アリタルトキ」に当らないこと、

当裁判所の判例(昭和二三年(れ)第八〇〇号同二五年一〇月一一日大法廷判決)

の示すとおりであるから、原判決が適用した昭和二一年一二月一二日物価庁告示二

四〇号により指定された衣料製品の統制価格は原判決が言い渡された(昭和二六年

二月一五日)後、昭和二六年三月一日物価庁告示二七号を以て撤廃されたけれども、

本件に免訴の言渡をすべきものではない。

なお記録を調べてみても本件に刑訴四一一条を適用すべき事由は認められない。

よつて刑訴施行法三条の二、刑訴四〇八条に従い主文のとおり判決する。

この判決は、統制価格を指定した告示の廃止の効力に関する裁判官井上登の少数

意見(同裁判官の少数意見は前掲判決文に記載の通りである)を除くの外、他の裁

判官一致の見によるものである。

昭和二六年七月一七日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

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