大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和27(あ)1009 判決

主 文

原判決及び第一審判決を破棄する。

第一審判決の判示中、判示第一の臨時物資需給調整法違反幇助、物価統

制令違反幇助の事実について被告人を免訴する。

被告人を懲役六月に処する。

但し、この裁判確定の日から三年間右刑の執行を猶予する。

理 由

弁護人豊田求の上告趣意は末尾添附別紙記載のとおりであり、憲法第三一条違反

を主張するけれども、その実質は単なる刑訴法違反の主張に過ぎないのみならず、

第一審判決に「被告人の検察官に対する第二回供述調書」とあるは右の如き書面が

所論の如く記録に全然存在しないこと及び第一審公判調書(一八八丁)に被告人に

対する検察官の第一、第四、第六回の供述調書各一通につき適法な証拠調が為され

た趣旨の記載あること及び右書類中の第四回供述調書の内容により所論原判示事実

が十分認められること等に徴して被告人に対する検察官の第四回供述調書の誤記で

あること明らかである。それ故原判決には所論のような違法は存在しない。

しかし、職権で調査すると、本件公訴にかかるゴム長靴の割当公文書なき譲渡取

引の幇助並びにその統制額超過取引の幇助(臨時物資需給調整法違反幇助、物価統

制令違反幇助)の犯罪については、昭和二七年政令一一七号大赦令一条八八号、八

七号により大赦があつたのであるが、第一審判決は右の事実を他の判示横領の事実

と併合罪の関係として処断しているので刑訴四一一条五号、四一三条但書、四一四

条、四〇四条、三三七条三号により原判決及び第一審判決は全部これを破棄し、右

臨時物資需給調整法違反幇助、物価統制令違反幇助の事実について被告人を免訴す

べく、爾余の所為について法令を適用すると判示第二の(イ)、(ロ)は各刑法二

五二条一項に当るところ両者は同法四五条前段の併合罪であるから同法四七条、一

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〇条により重い(ロ)の罪の刑に法定の加重を為した刑期範囲内で被告人を懲役六

月に処し、情状により同法二五条を適用してこの裁判確定の日から三年間右刑の執

行を猶予することとし、主文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員一致の意見である。

検察官 市島成一出席

昭和二八年九月一五日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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