大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第三小法廷 昭和27(あ)1340 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人黒田代吉の上告趣意について。

原判決が法律適用の基礎とした第一審判決の認定によれば、被告人は(第一)昭

和二四年九月二〇日頃焼酎を密造し、(第二)同月三〇日頃濁酒を密造したもので

ある。このように密造した酒の種類も異なり、その仕込も別箇になされた場合には、

たとえ所論のようにその行為の日時が近接していても、その行為は一箇でなく二箇

と認めるのが相当である。従つて原判決がこれを二罪の併合罪としたのは正当であ

る。論旨はこれが一罪であることを前提として原判決は憲法三九条後段に違反する

ものであると主張するけれども、誤つた前提に立脚する主張であるから採用するこ

とができない。

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条、一八一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決す

る。

昭和二八年一一月一〇日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!