大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和27(あ)2986 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

被告人及び弁護人池田浩一の各上告趣意は、末尾に添えた書面記載のとおりであ

る。

被告人の上告趣意について。

所論は、原審の是認した第一審判決の量刑を不当であると主張するに過ぎないも

のであつて刑訴四〇五条の適法な上告理由に当らない。

弁護人池田浩一の上告趣意第一点について。

論旨引用の名古屋高等裁判所の判決は、当該事件における具体的な量刑理由を判

示しただけのものであつて他の事案に共通する法律的見解を示したものではないの

で、かゝる判決が刑訴四〇五条にいわゆる判例といえないことは、すでに当裁判所

判決の示すとおりである(昭和二六年(あ)三四七四号昭和二八年二月一二日第一

小法廷判決、集七巻二号二一二頁参照)。されば、論旨としては一応判例違反を主

張しているがその実質は量刑不当の主張に帰するので採用できない。

同第二点について。

所論の東京高等裁判所判決は、犯罪事実を認定するための証拠に関するものであ

るから、本件において事後審である原審に単に情状に関する証拠として提出された

資料に関しては必ずしも適切な判例ではないばかりでなく、所論領収書は記録に綴

られているのである以上原審が量刑不当の控訴趣意を判断するに当りこれを考慮に

入れなかつたものと断定することはできない。要するに論旨は刑訴四〇五条の上告

理由に当らない。また本件には刑訴四一一条の事由も認められない。

よつて、刑訴四〇八条一八一条に従い、裁判官全員の一致した意見で主文のとお

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り判決する。

昭和二八年一一月一〇日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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