大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第三小法廷 昭和27(あ)3741 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人菅谷瑞人の上告趣意(後記)について。

第一審判決第一、二の詐欺の事実は、同判決摘示の証拠により肯認し得られるこ

と原判決説示のとおりであるから、所論のように証拠なくして詐欺の事実を認定し

た違法はない。犯行後所論のように騙取物品の代金の一部を支払つたり若しくは代

金の減額を受けたとしてもこれにより犯罪の成立を阻却するものでないことは言う

までもない。論旨は、独自の見解に立ち証拠によらないで犯罪事実を認定したこと

を前提として違憲を主張するものであるが、その前提を欠くことにおいてすでに理

由がない。

よつて、刑訴四〇八条、一八一条に従い、裁判官全員の一致した意見で主文のと

おり判決する。

昭和二八年一二月一日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!