大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和27(あ)4088 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

被告人本人の上告趣意について。

所論は、事実誤認の主張であつて刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

弁護人山下豊の上告趣意について。

所論は、被告人の唯一の自白によつて犯罪事実を認定したこと及び被告人の自白

は任意に出たものでないという主張を前提として、憲法三八条二項及び憲法三八条

三項の違反を主張し、結局合せて憲法三一条違反を主張するのである。しかし原判

決の是認する第一審判決の挙示する証拠を調べてみると、被告人の自白の外に十分

な補強証拠の存在することが認められ、また記録を調べてみても、被告人の第一審

第三回公判における供述と被告人の検察官に対する供述調書及び司法警察員に対す

る供述調書とを比照し、併せて第一審で取り調べた証人Aの供述とを合せ考えれば、

被告人の自白が強制によつて行われたものと認めることはできない。されば違憲の

論旨はその前提たる事実を欠くから採用することはできない。

その他記録を調べても刑訴四一一条を適用すべき事由は認めれない。

よつて同四〇八条、一八一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決す

る。

昭和二八年一二月一五日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

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裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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