大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和27(あ)4821 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人池田久、同江口十四夫の上告趣意(後記)について。

所論第一点及び第四点は法令違反の主張であるが、原審において主張も判断もさ

れなかつた事項であるから、当審においてこれを主張しても適法な上告理由と認め

ることはできない。また所論第二点及び第三点は刑訴規則違反の主張であつて、刑

訴四〇五条の上告理由に当らない。(なお所論の主張する刑訴規則附則二項の解釈

は独自の見解であつて原審の手続にはなんら違法はなく、またこの規則の趣旨は控

訴審の性格とは別段の関係はない。また刑訴規則二四六条の解釈も独自の見解であ

つて原判決の判示方法に違法はない)。所論第六点は量刑不当の主張であつて、刑

訴四〇五条の上告理由にあたらない(記録を調べてみても第一審判決及びこれを維

持する原審の科刑は重きに失するとは認められない。)。

所論第五点について。

所論は累犯にならない前科を量刑の資料としたことは、憲法一四条の法の下にお

ける国民平等の原則に反すると主張するのであるが原判決説示のとおり、詐欺罪の

量刑に当り犯行の動機、罪質、態様、回数、騙取した金員の額並びに物品の種類数

量その他記録に現われた諸般の情状のほか殊に前科の点を考量の資料とすることは

むしろ当然でありまたこれを制限する法規は存在しない。従つて所論違憲の主張は

前提を欠き適法な上告理由とならない。

その他記録を調べても刑訴四一一条を適用すべき事由は認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和二八年一一月一七日

最高裁判所第三小法廷

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裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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